お出迎え 夕暮時仕事場からの帰り道、我が家の方から「ンガァー」と 声がします。家の灯りを背に、窓辺に玉三郎のシルエットが 浮かび上がり、私が玄関に着く頃には既にドアの向こうで待 ち構えています。玉が外に出ないよう用心しながら家に入る と本人は入り口近くのパネルの桟に駆け寄り「見て見て!」 と言うようにこちらを見ながら爪をとぎます。外に出たいと いうよりは寂しくて迎えに来るようです。こんな子ではなか ったのですがだんだん犬っぽくなってきました。