販売をしながら忙しく作業に明け暮れていると、安易な仕事になっていることに気付かなくなっていることがあります。東京での催しは小さなギャラリーでしたが、日頃の仕事の全体像をつかむのに好都合でした。
何時も観てくれているkさんが一枚の皿の白さに疑問を投げかけてくれました。仕事の分野は異なりますが作家の一言です。磁器と異なり陶器は白さに変化があります。その為、発色の度合いが、その皿を作る人の作品の方向づけをより鮮明にします。土質の選び方、釉の濃度、又、酸化炎で焼成するか還元炎にするかなど全てが発色の為の過程です。貴重な疑問を受けて自分の仕事の方向性を明確に表現するこだわりを出せたかな、と此度の展示のことを思い起こしています。
練り込み四方皿