蕗の子

 

私の人形創りのはじまりは道祖神でした。

緊張感ある彫刻と異なり、自然への畏敬の念が雰囲気

として素朴に表現出来たら充分満足なのでした。

蕗の子はその気持ちの裡から生まれたものです。

 

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「蕗の子」

 

越前土

 

 

先頃 Hさんから「羊年の夢追い」のような作品を創ってほしいと依頼を受けました。

人形創りはしばらく遠のいていたので新鮮な気持ちでつくれるように思われました。材料土が残っているかとその点だけが気がかりでしたが。朝倉窯(1974年~1994年)から大島窯(1994年~)へ移窯した時期、のぼり窯の器物は越前土を使用することが多かったのです。材料土は幸いにも見つけることが出来、ざっくりして、ねばりのある越前土特有の感覚に懐かしさを覚えながら創っているところです。

 

 

 

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 「羊年の夢追い」

窯の修理

 

 

我窯は朝倉窯時代から登り窯を中心にガス窯と併用して焚いていました。山内達雄亡き後はガス窯はそのままに電気炉を併用しています。0.25立法メートルのもので、当初は何度か陶和の細川さんをわずらわせたものです。何時のまにか電気炉にも慣れ、イソタップなどで修繕しながら、いたわりながら使っています。

 

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薪の支度

 

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朝倉窯時代、登り窯は達雄と共に、展示会毎に年4回は焚いていました。大島への移転後、夫亡き後は、若い人達に助っ人してもらいながら年一度焚くのが、やっとになりました。

薪は県森林連大洲から一車(4t車)運んでもらっています。大洲からこの車が山道を苦も無く到着し、限られた駐車スペースに、まるでサーカスと思わせるほどの正確さで赤松が納まるのを見届けると、何時も固唾をのむ想いで運転手さんの職人芸に目を見張ります。

 

 

玉の声

s-DSCN3606「玉のような声」と言えばきれいな声の例えですが、玉三郎こと「玉」の声は美声とはいえません。或る日訪れた人に「変わった声の猫がいますね。」と言われました。確かに玉の声を聞くと、魚河岸や演歌歌手のこぶしを連想してしまいます。

しかも玉はよくしゃべる男なのです。ご飯がほしい時はベッドの下から「ハンガー、ンーガー、アガ、アガ、ガ」とボリュームも調節しながら実に辛抱強く鳴き続けます。他の猫が外から帰って来た時は「フンガーッ!ハガッ!ハガー!!」と叫びながら出迎えまとわりつきます。玉の声は猫からみてもうるさそうです。

 

 

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よくしゃべります。

 

 

 

 

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この口が。

 

 

 

 

 

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(全開)

 

 

 

 

 

 

菜の花

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うぐいすの声が聞こえ始めると我窯の入り口看板周辺に菜の花が咲きます。

 看板はご自身多忙な書道家の池田幸子さんの自筆のものです。

朽ちると又書き添えて下さるボランティアの心遣いはありがたいものです。

司馬遼太郎の菜の花忌にあやかるわけではありませんが、

咲き続ける菜の花を一膳如何でしょう。

 

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 「菜の花和え蛸飯」など

店①

作家A、B両名、昨日店に行ってきました。

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ロープウェイ通りも数年前の「坂の上の雲」以来新しいお店が増え、随分様変わりしました。

 

s-DSCN3344久々の店です。

 

 

 

繊細な葉が美しい「金葉こでまり」が出迎えてくれました。 s-DSCN3372

ひつじ

毎年、干支は年末の稼ぎ頭です。今年の羊も好評でした。 作る方も様々な動物をモチーフにできて楽しい仕事です。しかしながら一つ一つ手びねりで作るので手間も時間も掛かります。最初の百個は羊が犬になったり熊になったりしないよう、羊の個性を指が覚えるように作っていきます。一度覚えたら時間経っても忘れないかというとそう簡単な事でもありません。なので少々多めに作って制作を終了します。今年の羊、三月を前にしてまだ求められているようです。店から在庫切れの報告が入りました。羊、最後の納品です。

 

 

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  2014年度干支置物「未」

 

けやき

けやきを植えてから二十年経ちました。

土壌が岩の上なので思ったほどではありませんが、立派な大木になりそうです。

   移転当時は小ぶりだったので前庭に四本も植え、A君、B君、C君、D君と名

前を付けました。最近B君が時折、枯れた小枝をつけるようになりました。さて

         根元から伐採かと覚悟するのですが、又蘇るのです。

この春先の雨の中、四本が仲良く立っています。

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