東京展での同窓の人達①

昨年11月の銀座ギャラリーハウスの作陶展で、新宿銀花から始めた個展は30回になりました。長い間支えて下さった皆さんのおかげですが、芸大時代の先輩後輩で毎回観に来てくれる人達がいます。その一人だった伊藤廣利さんは15回続けた京橋、クボタギャラリーの途中あたりで、芸大教授のまま亡くなりました。展示をみてくれる友のほとんどが大学教授を退官後も作品を発表し活躍していることを思うと本当に惜しまれて余りある人です。伊藤さんは個展会場に重い撮影道具持参で来られ、何時も作品を撮っていました。同期ではありましたが、技術を超えたあたたかいユーモアを表現できるセンスのある方で私は工芸の師のように敬意をもっていました。広島で作陶展をした折、依頼した文章のDMに「野の花」と云う箇所がありました。日展で活躍なさっていた伊藤さんならではの手向けの言葉だったでしょうか。

 

 s-DSCN5003預かっている伊藤さんの鍛金作品