襖絵①

私こと作家Bは武蔵野美術大学で日本画を専攻しました。

卒業後も創画会に出品したり制作を続けていました。父が癌になり実家に戻ってからは陶芸と日本画制作の二足の草鞋を履くことになりました。所属していた創画会で初めて春季賞をいただいた時には闘病中の父が喜んでくれました。その数か月後に他界しましたので、少し親孝行めいたことができたような気がしています。

その後も陶芸と日本画の両立を続けていました。別の仕事をしながら制作を続けるのはらくではありません。けれどそれは当然のことと創り続けている人達が山ほどいる世界です。なんとか続けているそんな頃、作家Aが西条市の吉祥寺の位牌堂の扉の修復に伴うレリーフを制作しました。建築家、矢野真一郎さんの依頼です。登り窯の火を潜った30枚の陶板は祈りの建物の趣旨としっくりした仕上がりになっていました。

そして思いがけないことでしたが、私は住職から襖絵の制作を依頼されました。

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 吉祥寺 位牌堂扉のレリーフ