ある日

今年の登り窯の窯焚きは準備が後手後手にまわり仕事が山積みのまま、残り数週間の重い日々。あれこれ考えて寝付けない夜、久しぶりに井上靖の「わが文学の軌跡」を読みました。気持ちが落ち着いたのはありがたいです。

「たぬき君」

我が家よりもずうと前から住んでいたと思われる先住者の狸。時折、考え事をしている風情で歩いているのを見かけることがあります。人の気配を感じると逃げて行く彼らですが、適度な距離から、こちらを観察しているのはたしかです。

2018/ 4/ 8 17:44

カリンの花

窯出し展の準備に明け暮れている時期は、花々の咲いているのに気付けないことが多々あります。そんな中、去年は気付いた時には果実になっていたカリン。今年は風に揺れている花群に出会うことが出来ました。嬉しくて、しばらくて眺めていました。

「元気」

しだれ柳の若葉が揺れています。この時期、我窯は登り窯の窯詰めに追われている最中です。体力仕事ですから弱音が出ることもあります。そんな折、Mさんの92才のお父上様は身体を鍛えて杖を使うこともなく、問題があるとネットで知識を得て対処されていると聞き、頑張る元気を頂きました。

 

「花信風」

作品にサインをいれることは当然ですが、これまで作家Aは呑気に失念することが多々ありました。この未発表の壺は、それではいけないと年号までも記入し始めた記念のものです。

花咲く知らせを届ける風の頃に。

 

「花信風」約25㎝×約25㎝×高さ51㎝

育てられて

今日はWさんからお電話で練り込み手の注文をいただきました。先頃はHさんから20㎝5枚の皿の御依頼を受け、造っているところです。Hさんは大壺や箱形のもの、皿の数々を集めて下さる以前からのコレクターです。ところで、作家Aの練り込みは、感覚を重視した独自のもので、御依頼を受けてから創り上げることがほとんどです。先刻、作り上げた急須は、作家Bが、上手く得意とするところなので、強いご依頼を受けなければ自分では、思いつきもしなかった分野でした。お客様に育てて頂いているとありがたく思っております。

菜の花

今年の本庄山の春は、遅いようです。菜の花もやっと咲き始めました。長い間休んでいた「登り窯から生まれた子供達」を再び手がけてみたいと思い始めたところです。