芙音①

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山内達雄は大の動物好きで芸大時代、隣の上野動物園に通いつめて単位をなくす位は平気な人でした。作家Bは「獣医さんになったらよかったんじゃない。」と言いたくなるほどの世話好き。作家Aはこの二人に比べるとどこにでもいる普通の人。

 

 

 

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この家へ生後三か月の秋田犬(雌)がきました。1995年、大島へ窯を移して直ぐの頃です。名前は通称フーちゃん。フーテンの寅さんからではありません。船で来たのにかけて、初秋の芙蓉(ハスの花)の芙と音の調べと云うかぐわしいれっきとした漢字名をつけました。

フーちゃんは13年間の生涯で30kgは優に超えるでっかさになっても作家Aのベッドで共に寝ていました。しつけは夫と作家Bがしていたので、フーちゃんにとって作家Aは怒らない気楽な人だったのかもしれません。

 

 

 

 

 

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