夜空

「智恵子抄」ではないですが、島も空がきれいです。

木立の上に浮かぶ月の美しさにしばし足を止めていると、どこからか飛行機の音がします。

空路になっているのかここでは夜、飛行機をよく見かけます。赤い光を点滅させながら飛行機は、その身は暗闇に沈ませるように星々の合間をゆっくりと進んでいきます。私は親譲りの飛行機嫌い。乗ったことも乗る予定もないのですが、静かな山中で夜空と飛行機(その中にいるであろう人々と)を想う時、日常の慌ただしさを忘れます。

 

 

 

あんず

激しい春の風が吹きました。肌寒い日です。

風にも負けず花々が咲きました。白梅がりんと咲き、紅梅が八重の深い紅色をつけてぽつぽつと色を そえています。黄色の山茱萸、 万作も咲いています。この時期、我   窯は忙しい土仕事に追われ、花をめでることも忘れています。でも今年は幸運にもあんずが咲いているのに気付きました。あんずは短命であっという間に視野からはずれてしまうのです。

 

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乳濁釉一輪挿しとあんず、山茱萸

 

 

 

 

ひつじ

毎年、干支は年末の稼ぎ頭です。今年の羊も好評でした。 作る方も様々な動物をモチーフにできて楽しい仕事です。しかしながら一つ一つ手びねりで作るので手間も時間も掛かります。最初の百個は羊が犬になったり熊になったりしないよう、羊の個性を指が覚えるように作っていきます。一度覚えたら時間経っても忘れないかというとそう簡単な事でもありません。なので少々多めに作って制作を終了します。今年の羊、三月を前にしてまだ求められているようです。店から在庫切れの報告が入りました。羊、最後の納品です。

 

 

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  2014年度干支置物「未」

 

けやき

けやきを植えてから二十年経ちました。

土壌が岩の上なので思ったほどではありませんが、立派な大木になりそうです。

   移転当時は小ぶりだったので前庭に四本も植え、A君、B君、C君、D君と名

前を付けました。最近B君が時折、枯れた小枝をつけるようになりました。さて

         根元から伐採かと覚悟するのですが、又蘇るのです。

この春先の雨の中、四本が仲良く立っています。

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つばき

 

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侘介

 

 

 

 

 

島も今年の冬の寒さは長く、春を告げる

様に一斉に咲く黄色の花々は見当たりま

せん。今治の展示会から帰宅した私たち、

作家A,Bを出迎えてくれた花木は椿で

した。

亡くなって13年になる山内達雄は花木

の好きな人でした。川辺に沿ってウナギ

の寝床のように細長い土地に朝倉窯を

築窯した時、二人で競って苗木を買い求

めたものです。

海が大好きな夫が、大島に第二の築窯を

決めた時は、朝倉で成長した花木たちが

大島山中の木々と仲良く馴染ん

でくれるかと案じたことを思い出します。

 

 

 

 

 

 

 

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藪椿

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

展示を終えて

 

島の山中での模索ばかりの制作生活で、無条件に支えとなって頂いてきた

Sさんともお会い出来ました。暖かい眼、此の度も嬉しかったです。

 

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CHUCHUの会場で「新作ね。」と

求められた作品、[花野]

 

 

 

 

 

 

 

展示会が終わり、島での生活が始まりました。

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搬入前

明後日から二年に一回のギャラリーCHUCHUでの作陶展が始まります。

運送車待ちの品々です。市内の画廊なので梱包も気が楽です。

 

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作陶展には作家二名共常駐します。近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。

 

 

「大島窯作陶展」

2月16日(月)~2月22日(日)

ギャラリーCHUCHU(ユニクロ前の赤いドアの可愛い画廊です。)

今治市旭町3-1-15

℡0898-22-0335